Japanese
English
特集 真菌症
再発をきたした固定型スポロトリコーシスの1例
Fixed cutaneous sporotrichosis with recurrence
藤井 鷹矢
1
,
川瀬 正昭
1
,
山田 真嗣
1
,
加倉井 真樹
1
,
梅本 尚可
1
,
中村 考伸
1
,
前田 龍郎
2
,
原田 和俊
2
,
出光 俊郎
1
Takaya FUJII
1
,
Masaaki KAWASE
1
,
Atsushi YAMADA
1
,
Maki KAKURAI
1
,
Naoka UMEMOTO
1
,
Toshinobu NAKAMURA
1
,
Tatsuo MAEDA
2
,
Kazutoshi HARADA
2
,
Toshio DEMITSU
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター,皮膚科(主任:出光俊郎教授)
2東京医科大学,皮膚科
キーワード:
スポロトリコーシス
,
ヨウ化カリウム
,
再発
,
手関節
,
Sporothrix globosa
Keyword:
スポロトリコーシス
,
ヨウ化カリウム
,
再発
,
手関節
,
Sporothrix globosa
pp.302-306
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002430
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79歳,男性。右手関節背側に30×60mm大の扁平隆起する単発性紅色結節があり,中央は不整形潰瘍を呈していた。病理組織学的に化膿性肉芽腫性炎症像を呈し,PAS染色,Grocott染色でともに陽性の菌要素を認めた。病変部から分離された菌株は,形態学的特徴および遺伝子解析によりSporothrix globosaと同定された。以上より固定型スポロトリコーシスと診断し,ヨウ化カリウムの3カ月間の内服と精製白糖・ポビドンヨードの外用にて略治した。治療終了から7カ月後に同部位に腫瘤形成がみられ,病理組織検査と真菌培養にてスポロトリコーシスの再発と診断した。ヨウ化カリウム内服を3カ月間行い,瘢痕治癒した。再発を防ぐためには適切な治療期間と慎重な経過観察の検討が必要と考える。
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