Japanese
English
症例
小児の顔面に生じた固定型スポロトリコーシスの1例
Sporotrichosis on the Face of a Child
辻 香織
1
,
杉江 瑠美
1
,
足立 知子
2
,
足立 真
1
Kaori TSUJI
1
,
Rumi SUGIE
1
,
Tomoko ADACHI
2
,
Makoto ADACHI
1
1関東労災病院,皮膚科(主任:足立 真部長)
2同愛記念病院,眼科
キーワード:
スポロトリコーシス
,
固定型
,
小児
,
ヨウ化カリウム
Keyword:
スポロトリコーシス
,
固定型
,
小児
,
ヨウ化カリウム
pp.421-424
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000637
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8歳,女児。5カ月前に転倒後,右下眼瞼に大豆大の暗紅色結節を生じた。皮膚生検を行い,真皮に形質細胞,リンパ球,類上皮細胞および異物巨細胞を混じる炎症細胞浸潤を認めた。PAS染色で好酸性に染まる円形の物質が散見され,同部位にファンギフローラY染色で蛍光を発する要素を認めた。サブローブドウ糖寒天培地で生検切片を培養したところ,白色ないし黒色の絨毛状のコロニーを形成,スライドカルチャーでは菌糸側壁に単性,また末端に群生する楕円形から円形の分生子を認め,スポロトリコーシスと診断し,ヨウ化カリウム内服で完治した。抗菌薬やステロイド外用剤に抵抗性の病変では,真菌感染症も鑑別にあげ精査を進める必要がある。
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