Japanese
English
症例報告
毛組織への分化を示したと考えられたアポクリン型皮膚混合腫瘍の1例
A case of apocrine mixed tumor of the skin with features suggestive of follicular differentiation
武田 芳樹
1
,
原田 和俊
2
,
白井 浩平
2
,
坪井 良治
2
,
川内 康弘
1
Yoshiki TAKEDA
1
,
Kazutoshi HARADA
2
,
Kohei SHIRAI
2
,
Ryoji TSUBOI
2
,
Yasuhiro KAWACHI
1
1東京医科大学茨城医療センター皮膚科
2東京医科大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Medical University Ibaraki Medical Center, Ami-machi, Ibaraki, Japan
2Department of Dermatology, Tokyo Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
皮膚混合腫瘍
,
毛母腫
,
panfolliculoma
,
毛包脂腺アポクリンユニット
Keyword:
皮膚混合腫瘍
,
毛母腫
,
panfolliculoma
,
毛包脂腺アポクリンユニット
pp.309-312
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205676
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要約 57歳,男性.2年前から右耳前部に皮膚結節が出現した.初診時,右耳前部に2.0×1.5cm大,弾性硬で常色の皮内から皮下の結節を認めた.病理組織では結節は粘液様の間質を背景に断頭分泌を示す管腔と類円形腫瘍細胞が胞巣状に増殖する部分,陰影細胞が腫瘍塊を形成する部分および角質囊腫を中心に毛芽・上部毛包・下部毛包への分化を示す部分の3つから構成されていた.毛包分化を示す部位とアポクリン分化を呈する部分とに連続性はなかったが,本症例はアポクリン型皮膚混合腫瘍が一部で毛組織への分化を示したと考えた.アポクリン型皮膚混合腫瘍は毛包脂腺アポクリンユニットに由来するとされ,毛包への分化傾向を示すことがある.しかし,本症例のように多彩な毛組織への分化を示した症例の報告は稀と考え報告した.
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