Japanese
English
症例
ラブリズマブ投与中に生じた播種性淋菌感染症の1例
Disseminated gonococcal infection occurringin a patient on ravulizumab
吉村 紫
1
,
岩本 和真
1
,
中條 聡美
1
,
井波 真矢子
1
,
出月 健夫
1
,
飯塚 浩光
2
,
臼杵 憲祐
2
,
五十嵐 敦之
1
Yukari YOSHIMURA
1
,
Kazuma IWAMOTO
1
,
Satomi CHUJO
1
,
Maiko INAMI
1
,
Takeo IDEZUKI
1
,
Hiromitsu IZUKA
2
,
Kensuke USUKI
2
,
Atsuyuki IGARASHI
1
1NTT東日本関東病院,皮膚科(主任:五十嵐敦之部長)
2同,血液内科
キーワード:
淋菌
,
播種性淋菌感染症
,
抗C5抗体
,
ラブリズマブ
,
発作性夜間ヘモグロビン尿症
Keyword:
淋菌
,
播種性淋菌感染症
,
抗C5抗体
,
ラブリズマブ
,
発作性夜間ヘモグロビン尿症
pp.127-130
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002365
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47歳,男性。発作性夜間ヘモグロビン尿症に対しラブリズマブの投与中,初診3日前より発熱とともに手足に関節痛と紫斑が出現した。四肢に血疱,紫斑が多発していた。皮膚生検で真皮内血管周囲に好中球浸潤と赤血球漏出があり,真皮間質内にグラム染色でグラム陰性球菌が検出された。血液培養でNeisseria gonorrhoeaeが検出され,播種性淋菌感染症と診断した。本症は淋菌感染症のなかでもまれであり,自験例は原疾患の治療の抗補体抗体製剤による影響で症状が重篤であった。われわれ皮膚科医は,今後,抗補体抗体製剤による合併症に遭遇する機会が増えてくることに留意すべきである。
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