Japanese
English
症例報告
播種性淋菌感染症の1例
A case of disseminated gonococcal infection
Jeong Jin-Wook
1
,
牧田 澄子
1
,
柴田 章貴
1
Jeong JIN-WOOK
1
,
Sumiko MAKITA
1
,
Akitaka SHIBATA
1
1岐阜県立多治見病院皮膚科
1Division of Dermatology, Gifu Prefectural Tajimi Hospital, Tajimi, Japan
キーワード:
淋菌
,
皮膚感染
,
性病
Keyword:
淋菌
,
皮膚感染
,
性病
pp.265-268
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205975
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要約 42歳,男性.受診5日前より熱発,2日前より右足関節の腫脹により歩行困難となり受診.四肢を中心に全身の点状紫斑や紅色丘疹,紫斑を伴う小膿疱を認め,成人水痘,右足蜂窩織炎の合併と考え入院,アシクロビル,セファゾリン投与を開始により速やかに解熱した.入院4日目に血液培養よりNeisseria gonorrheaが検出され,受診10日前の不特定の女性との性的関係も確認され播種性淋菌感染症と診断し,セフトリアキソンに変更し治療を継続した.経過中尿道炎症状は出現しなかった.HIV感染症,梅毒の合併はなかった.熱発に加えて膿疱が主体で主に四肢に皮疹が多発,非対称的な関節痛を有する場合には,尿道炎症状がない場合でも播種性淋菌感染症が鑑別に挙がり,血液培養および性行為歴など詳細な問診が重要であると考えた.
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