Japanese
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特集 角化症・炎症性角化症
Ⅰ型点状掌蹠角化症の1例
-―過去の報告37例を検討―
Punctate Palmoplantar Keratoderma TypeⅠ―Review of 37 Previous Cases
大原 香子
1
Kyoko OHARA
1
1大原医院,寒河江市
キーワード:
Ⅰ型点状掌蹠角化症
,
遺伝子変異
,
悪性腫瘍
,
若年発症
,
高齢発症
Keyword:
Ⅰ型点状掌蹠角化症
,
遺伝子変異
,
悪性腫瘍
,
若年発症
,
高齢発症
pp.1517-1521
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002198
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74歳,男性。両掌蹠に自覚症状を欠く径3mm大の点状角化性丘疹を多数認める。病理組織学的所見で限局性の角質増殖と表皮のカップ状陥凹を認め,Ⅰ型点状掌蹠角化症と診断した。点状掌蹠角化症はⅠ型~Ⅳ型に分類され,Ⅰ型とⅣ型で病因遺伝子が判明している。Ⅰ型点状掌蹠角化症の本邦報告38例の検討を行った。40歳代以下の若年発症が7割以上を占め性差はほとんどないが,50歳以上の高齢発症は男性が多い。若年発症で家族歴を有する率が高く,悪性腫瘍の合併は5例で全例男性であった。治療はエトレチナート内服,活性型ビタミンD3外用が有効とする報告が多かった。2013年以降11例で遺伝子解析を行っており,さらなる解析に期待する。
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