Japanese
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特集 角化症・炎症性角化症
融合性細網状乳頭腫症の2例
Two Cases of Confluent and Reticulated Papillomatosis
保科 大地
1
,
堀田 萌子
1
,
笠井 潔
2
Daichi HOSHINA
1
,
Moeko HOTTA
1
,
Kiyoshi KASAI
2
1小樽市立病院,皮膚科(主任:保科大地医長)
2同,病理診断科
キーワード:
融合性細網状乳頭腫症
,
ミノサイクリン塩酸塩
,
ロキシスロマイシン
Keyword:
融合性細網状乳頭腫症
,
ミノサイクリン塩酸塩
,
ロキシスロマイシン
pp.1527-1531
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002200
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症例1:19歳,男性。2年前から体幹・腋窩周囲・上肢に融合傾向のあるざらざらとした褐色局面を自覚した。症例2:20歳,男性。半年前から体幹・腋窩周囲に融合傾向のある淡褐色斑を自覚した。2症例ともに,臨床像・皮膚病理組織学的所見から融合性細網状乳頭腫症と診断した。本症は,若年男性でまれにみられる原因不明の角化異常症である。体幹を中心に褐色斑・丘疹が播種性に出現し,融合傾向を示すとともに,辺縁では網状を呈する臨床的特徴がある。ミノサイクリン塩酸塩が有効性を示す症例が多いが,今回経験した2例は同薬への治療反応性が悪く,経過が遷延した。本疾患についての最近の文献的知見を含め,今回経験した2症例を報告する。
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