Japanese
English
症例
肛門部に生じた顆粒細胞腫の1例
Perianal granular cell tumor
田中 浩美
1
,
横山 恵美
1
,
須山 孝雪
1
,
長坂 恭子
2
,
鈴木 草
1
,
片桐 一元
1
Hiromi TANAKA
1
,
Megumi YOKOYAMA
1
,
Takayuki SUYAMA
1
,
Kyoko NAGASAKA
2
,
So SUZUKI
1
,
Kazumoto KATAGIRI
1
1獨協医科大学埼玉医療センター,皮膚科(主任:片桐一元教授)
2済生会川口総合病院,皮膚科
キーワード:
顆粒細胞腫
,
肛門部
Keyword:
顆粒細胞腫
,
肛門部
pp.2068-2071
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003654
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73歳,女性。2,3年前より肛門部の皮下結節を自覚していた。会陰部悪性黒色腫の術後経過観察時に肛門部1時方向に10mm大の皮下結節がみられた。生検で顆粒細胞腫と診断した。腫瘍辺縁で切除し断端は陰性であった。術後1年半経過したが,局所再発や転移なく経過している。顆粒細胞腫は皮膚では体幹,頭頸部,四肢などに生じることが多く,肛門部で生じた例はまれである。良性の腫瘍であるが,不十分な切除により再発例の報告もある。0.5~2%で悪性化がみられ,予後不良である。病理組織像や大きさから,悪性を疑う際には十分な切除と経過観察が重要である。肛門部の皮下腫瘍の鑑別として顆粒細胞腫も鑑別にあげる必要があると考える。
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