Japanese
English
症例報告
外陰部に生じた顆粒細胞腫の1例
A case of granular cell tumor of the vulva
森 志朋
1
,
赤坂 俊英
1
Shiho MORI
1
,
Toshihide AKASAKA
1
1岩手医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Iwate Medical University, Morioka, Japan
キーワード:
顆粒細胞腫
,
恥丘部
,
電顕
Keyword:
顆粒細胞腫
,
恥丘部
,
電顕
pp.579-582
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204503
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要約 57歳,女性.健康診断で肝機能障害を指摘され近医でCTを施行され多発性子宮筋腫とのことで別の近医消化器内科と婦人科に紹介された.婦人科診察時に恥丘部腫瘤を指摘され当科を紹介され受診した.恥丘部に2.5mm大のドーム状に隆起する弾性硬皮膚腫瘍を認めた.病理組織学的に真皮から皮下組織に結節を形成し,腫瘍細胞は円形で小型の偏在性の核を有する胞体の大きな細胞で多数の淡好酸性の顆粒を有していた.核には分裂像や異型性はなかった.免疫組織化学染色でneuron specific enolase,S100蛋白,ビメンチン,カルレチニンが細胞内顆粒に陽性で,MIB-1 indexは5%以下だった.電顕像では腫瘍細胞の胞体内に顆粒が充満していた.術後21か月経過するが再発所見はない.外陰部顆粒細胞腫は比較的稀である.本腫瘍は再発例や遠隔転移例も散見されることより長期にわたる経過観察が必要である.
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