Japanese
English
症例
Sister Mary Joseph’s Noduleを呈したスキルス胃癌の1例
Scirrhous Gastric Cancer Presenting with Sister Mary Joseph’s Nodule
岡村 咲由莉
1
,
長谷川 巧
2
,
八代 浩
1
,
長谷川 義典
1
Sayuri OKAMURA
1
,
Takumi HASEGAWA
2
,
Hiroshi YATSUSHIRO
1
,
Yoshinori HASEGAWA
1
1福井県済生会病院,皮膚科(主任:長谷川義典主任部長)
2福井大学医学部環境運動医学講座,皮膚科学
キーワード:
Sister Mary Joseph’s nodule
,
スキルス胃癌
,
エコー
,
TS-1+CDDP療法
Keyword:
Sister Mary Joseph’s nodule
,
スキルス胃癌
,
エコー
,
TS-1+CDDP療法
pp.1223-1227
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002097
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71歳,男性。臍部の板状硬結の精査目的に受診した。画像検査や生検などよりスキルス胃癌の臍転移と診断された。臍部皮膚エコードプラーモードでは腫瘍内にムチン産生細胞の浸潤を反映した弱い血流をびまん性に認めていた。初診日より約70日後にTS-1+CDDP療法が開始され,臍部腫瘤は縮小傾向を認め,現在も生存,加療中である。内臓悪性腫瘍の臍転移はSister Mary Joseph’s noduleとよばれ,予後不良と捉えられている。2000年以降,化学療法が進歩しスキルス胃癌の症例TS-1+CDDP療法でも長期生存を得た報告がされ,早期にSister Mary Joseph’s noduleと診断することが大切である。また皮膚エコーはSister Mary Joseph’s noduleの早期診断に非侵襲的で有効な手段の一つと考えられた。
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