Japanese
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特集 膠原病
視神経脊髄炎の経過中に生じた環状皮疹からSjögren症候群と診断した1例
Sjögren’s syndrome diagnosed with annular rash appearing in the clinical course of neuromyelitis optica
當真 由芽乃
1
,
磯川 佑美恵
1
,
太田 有史
1
,
原田 徹
2
Yumeno TOMA
1
,
Yumie ISOKAWA
1
,
Arihito OTA
1
,
Toru HARADA
2
1東京慈恵会医科大学附属第三病院,皮膚科(主任:太田有史診療部長)
2同,病院病理部
キーワード:
視神経脊髄炎
,
Sjögren症候群
,
蕁麻疹様血管炎
Keyword:
視神経脊髄炎
,
Sjögren症候群
,
蕁麻疹様血管炎
pp.1216-1219
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004707
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44歳,女性。視神経脊髄炎で視野障害と脊髄病変に起因する感覚障害でプレドニゾロンを内服していた。当科受診の2カ月前より上肢から始まり体幹下肢に拡大する環状の蕁麻疹様皮疹を自覚した。病理組織学的検査で真皮浅中層の白血球破砕性血管炎を認めた。血液検査では抗SS-A抗体陽性,抗SS-B抗体陰性であり,ガム試験が陽性でSjögren症候群と診断した。本邦では自験例のようにSjögren症候群を合併している視神経脊髄炎のうち蕁麻疹様血管炎を伴った症例報告はない。Sjögren症候群で血管炎を合併する症例はほぼ抗SS-A抗体陽性である。この抗体により増加するIL-6は視神経脊髄炎に特徴的な抗AQP4抗体の生産を促進する働きがあることがわかっている。両者の自己抗体の特徴を踏まえて生じやすい皮膚症状を考察した。
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