Japanese
English
特集 血管炎・血行障害
超高齢の重症下肢虚血患者に対し,Distal Bypassと小切断を行い救肢し得た1例
Distal Bypass and Minor Amputation for Successful Limb Salvage in a Very Elderly Patient with Critical Limb Ischemia
白木 絵莉菜
1
,
有吉 綾香
1
,
皿山 泰子
1
,
佐藤 雅信
2
,
井上 享三
2
,
脇田 昇
2
Erina SHIRAKI
1
,
Ayaka ARIYOSHI
1
,
Yasuko SARAYAMA
1
,
Masanobu SATO
2
,
Kyozo INOUE
2
,
Noboru WAKITA
2
1神戸労災病院,皮膚科(主任:皿山泰子副部長)
2同,心臓血管外科
キーワード:
超高齢
,
重症下肢虚血
,
distal bypass術
Keyword:
超高齢
,
重症下肢虚血
,
distal bypass術
pp.478-482
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001303
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91歳,女性。糖尿病の既往がある。日常生活動作(ADL)は自立,認知症なし。左第1趾・第4趾に黒色壊死をきたし,ABIの低下を認め,重症下肢虚血と診断した。心臓血管外科で血管内治療を行ったが,翌日に感染が悪化し,緊急ショパール関節離断術を施行した。術後,血流不全による創部の治癒遅延があり,distal bypass術を行った後,切断端創部に全層分層植皮術を施行した。断端治癒後,最終的に装具での歩行が可能となった。自験例は91歳という超高齢であったが,術前のADLが自立しており,認知症がなかった。これらの因子は治療を進めるうえでよい影響を与えたと考えられた。超高齢であっても,術前のADLが良好であり認知症がなければ,積極的治療を検討すべきと考えた。
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