Japanese
English
症例
廃用症候群に至るも要介護認定未申請の状態で褥瘡が発生・悪化した在宅高齢者の事例検討
An Elderly Case of Home-acquired Severe Pressure Ulcer Associated with Disuse Syndrome
倉繁 祐太
1
Yuta KURASHIGE
1
1TMGあさか医療センター,皮膚科
キーワード:
在宅高齢者
,
褥瘡
,
日常生活動作
,
廃用症候群
,
要介護認定
Keyword:
在宅高齢者
,
褥瘡
,
日常生活動作
,
廃用症候群
,
要介護認定
pp.1083-1086
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002053
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71歳,女性。自宅で夫と同居。関節リウマチの治療歴があるが通院を中断し,以後日常生活動作が低下したが要介護認定は申請しなかった。仙骨部に褥瘡が発生・増悪し発熱したため当院へ救急搬送された。褥瘡より膿性滲出液が排出され,褥瘡由来の全身感染症と診断した。また全身の筋萎縮と関節拘縮を伴い日常生活動作に全介助を要し,廃用症候群と判断した。入院後,抗菌薬投与とデブリードマンにより全身感染症と創状態が改善したが,リハビリテーションの介入にもかかわらず日常生活動作の改善は軽度にとどまり,療養型病院へ転院となった。自験例がこのような転帰に至った背景として,医療上の問題点と社会的問題点の双方が重要な要因と考えられた。
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