特集 皮疹から疾患を考える
皮膚症状から考える皮膚疾患,内科疾患
膿 疱
野村 尚史
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚科学
キーワード:
膿疱
,
感染
,
無菌性膿疱
,
薬疹
Keyword:
膿疱
,
感染
,
無菌性膿疱
,
薬疹
pp.391-396
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_391
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Summary
▪水溶性の内容物からなる丘疹を水疱といい,その内容が膿からなる水疱を膿疱という.
▪膿は白血球と崩壊した組織からなる液体であり,何らかの原因で炎症反応が惹起され,白血球が局所に遊走すると形成される.
▪膿疱をみたら感染性か無菌性かを鑑別する.
▪膿疱を生じる皮膚疾患は多岐にわたるが,年齢,全身状態,膿疱の分布や経過が診断の助けとなる.
▪感染症の鑑別には,病変部の炎症の四徴候(発熱,疼痛,発赤,腫脹),直接鏡検,スワブ培養,血算,血清抗体価が有用である.また,薬疹は必ず念頭に置き,患者の服薬状況を可能な限り把握したい.
© Nankodo Co., Ltd., 2020