Japanese
English
特集 間葉系腫瘍
免疫グロブリン遺伝子再構成検査で診断した原発性皮膚形質細胞腫の1例
Primary Cutaneous Plasmacytoma Diagnosed by Immunoglobulin Gene Rearrangement
村田 美和
1
,
車谷 紋乃
1
,
藤田 英樹
1
,
照井 正
1
Miwa MURATA
1
,
Ayano KURUMATANI
1
,
Hideki FUJITA
1
,
Tadashi TERUI
1
1日本大学医学部皮膚科学系,皮膚科学分野(主任:照井 正教授)
キーワード:
皮膚形質細胞腫
,
皮膚形質細胞増多症
,
単クローン性増殖
,
免疫グロブリン遺伝子再構成
Keyword:
皮膚形質細胞腫
,
皮膚形質細胞増多症
,
単クローン性増殖
,
免疫グロブリン遺伝子再構成
pp.573-577
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001927
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63歳,女性。初診3カ月前に右臀部外側に紅色の皮疹を自覚し,改善しないため当科を受診した。初診時,右臀部外側に表面にびらんを伴う60×34mm大の境界明瞭な紅斑局面があった。病理組織学的に真皮内に核異型のない形質細胞がびまん性に浸潤し,これらの細胞はCD3およびCD20陰性,CD38陽性であった。免疫グロブリンのκ鎖およびλ鎖染色で軽鎖制限はみられず,当初は多クローン性増殖と判断した。全身検索では血清・尿中のM蛋白は陰性であり,他臓器病変はなかった。単発型皮膚形質細胞増多症として全切除した。その後,生検検体のPCR法での検索で免疫グロブリン遺伝子に単クローン性再構成があることが判明し,原発性皮膚形質細胞腫と最終診断した。
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