Japanese
English
症例
炎症性線状疣贅状表皮母斑の1例
Inflammatory Linear Verrucous Epidermal Nevus
住吉 泰子
1,2
,
野口 篤
1,2
,
長谷川 敏男
1,2
,
池田 志斈
2
Yasuko SUMIYOSHI
1,2
,
Atsushi NOGUCHI
1,2
,
Toshio HASEGAWA
1,2
,
Shigaku IKEDA
2
1順天堂大学医学部附属静岡病院,皮膚・アレルギー科(主任:長谷川敏男教授)
2順天堂大学医学部,皮膚科学教室(主任:池田志斈教授)
キーワード:
炎症性線状疣贅状表皮母斑
,
ステロイド
,
ビタミンD3
Keyword:
炎症性線状疣贅状表皮母斑
,
ステロイド
,
ビタミンD3
pp.350-354
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001849
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
19歳,女性。14歳頃に右臀部に皮疹が出現し,線状に遠位方向に拡大した。19歳時に症状が再燃し,ステロイド外用で改善が乏しく,当科を受診した。右下肢に瘙痒を伴う多数の紅色丘疹がBlaschko線に沿って列序性に配列していた。病理組織では,一部に不全角化を伴う角質肥厚があり,顆粒層は全体的に消失,菲薄化していた。表皮は肥厚し,表皮直下には毛細血管の拡張,血管周囲性に細胞浸潤がみられた。炎症性線状疣贅状表皮母斑と診断し,ステロイド,ビタミンD3製剤の外用を開始して,皮疹や瘙痒は徐々に改善した。本疾患は治療抵抗性であるが,ステロイドおよびビタミンD3製剤の外用は治療の選択肢になると考えた。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.