Japanese
English
症例
疣贅状黄色腫を伴った硬化性萎縮性苔癬の1例
Lichen Sclerosus et Atrophicus with Verruciform Xanthoma
道下 和典
1
,
中堀 イリス
1
,
東 晃
1
Kazunori MICHISHITA
1
,
Irisu NAKABORI
1
,
Akira HIGASHI
1
1富山赤十字病院,皮膚科(主任:東 晃部長)
キーワード:
硬化性萎縮性苔癬
,
疣贅状黄色腫
Keyword:
硬化性萎縮性苔癬
,
疣贅状黄色腫
pp.341-344
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001847
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76歳,女性。初診2カ月前に外陰部の瘙痒を自覚し,当科を受診した。初診時,外陰全体の脱色素斑と,左小陰唇の皮膚腫瘤を認めた。脱色素斑を生検し,病理組織学的に表皮の菲薄化,表皮基底層の液状変性,真皮上層での膠原線維の硝子化を認め,硬化性萎縮性苔癬と診断した。左小陰唇の皮膚腫瘤を切除し,真皮乳頭部に泡沫様の細胞の集簇を認め,硬化性萎縮性苔癬上に生じた疣贅状黄色腫と診断した。ステロイド薬の外用療法で瘙痒は軽快し,その後も硬化性萎縮性苔癬の増悪や,二次的な皮膚病変の発生はなく経過している。硬化性萎縮性苔癬を発生母地として生じる腫瘍としては,有棘細胞癌の報告が多いが,疣贅状黄色腫も鑑別に入れる必要がある。
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