Japanese
English
原著
小児に発症した硬化性萎縮性苔癬
Lichen Sclerosis et Atrophicus in Childhood
清島 真理子
1
,
柳原 誠
1
,
森 俊二
1
Mariko SEISHIMA
1
,
Makoto YANAGIHARA
1
,
Shunji MORI
1
1岐阜大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gifu University School of Medicine
キーワード:
硬化性萎縮性苔癬
,
小児
Keyword:
硬化性萎縮性苔癬
,
小児
pp.139-142
発行日 1993年2月1日
Published Date 1993/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900813
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小児に発症した3例の硬化性萎縮性苔癬(LSAと略す)を報告した.第1例は9歳,女児.約3年前より左腋窩に陥凹した淡い褐色の色素沈着があり,その後拡大し60×30mmの大きさとなった.第2例は5歳,男児.約6カ月前より左耳介後部に拇指頭大のやや光沢を伴い,脱色素斑を混じた色素沈着が見られた.第3例は12歳,女児.3〜4年前より右頸部に毛細血管拡張と色素脱失を伴う,拇指頭大の色素沈着が見られた.病理組織所見は3例とも,表皮直下の真皮上層は浮腫性で,淡く好酸性に染色された層があり,弾性線維が著明に減少していた.真皮中層〜下層には膠原線維の増生と小円形細胞浸潤がみられた.本邦皮膚科領域で報告のあった,自験例を含めて9例の小児に発症したLSAについて検討したところ,全例が外陰部以外の部位に発症し,9例中7例が女児であった.
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