Japanese
English
症例報告
硬化性萎縮性苔癬様の病理組織像を示したgeneralized morpheaの1例
A case of generalized morphea with lichen sclerosus et atrophicus-like histological findings
村田 紗葵子
1
,
石黒 直子
1
,
前田 梓
1
,
川島 眞
1
Sakiko MURATA
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Azusa MAEDA
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
generalized morphea
,
硬化性萎縮性苔癬
Keyword:
generalized morphea
,
硬化性萎縮性苔癬
pp.879-883
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200009
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 42歳,女性.5年前から胸腹部に鶏卵大までの褐色斑が出現した.徐々に,軀幹,四肢へ増数拡大し,癒合して局面を形成し,一部では皮膚硬化を伴った.1年前から局面の一部に光沢を認め,白色結節も混じてきた.硬化局面からの皮膚生検像では,真皮全層から脂肪織にかけて膠原線維の増生を認めた.硬化局面内の白色結節部では表皮は萎縮し,真皮浅層の浮腫と表皮真皮境界部では裂隙を形成していた.抗核抗体640倍,抗ss-DNA IgG抗体117AU/ml,補体低下がみられた.以上より,硬化性萎縮性苔癬様の病理組織像を示したgeneralized morpheaと診断した.プレドニゾロン20mg/日を2か月内服し,皮膚硬化が軽快するとともに白色結節も平坦化した.Morpheaの進行期の病変では時に硬化性萎縮性苔癬様の病理組織所見を伴うことに留意する必要があると考えた.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.