Japanese
English
症例報告
頸部と顔面に生じた硬化性萎縮性苔癬の1例
A case of lichen sclerosus et atrophicus on the face and neck
小森 寛之
1
,
堀田 恵理
1
,
荒川 幸保
1
,
大下 彰史
1
,
加藤 則人
1
Hiroyuki KOMORI
1
,
Eri HOTTA
1
,
Yukiyasu ARAKAWA
1
,
Akifumi OOSHITA
1
,
Norito KATOH
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学
1Department of Dermatology, Kyoto Prefectural University of Medicine, Kyoto, Japan
キーワード:
硬化性萎縮性苔癬
,
外陰部外病変
,
頸部
,
顔面
Keyword:
硬化性萎縮性苔癬
,
外陰部外病変
,
頸部
,
顔面
pp.789-793
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206472
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要約 32歳,女性.初診の約4週間前より右頸部に集簇する白色斑を自覚した.初診の約2週間前に近医を受診し,精査および加療目的に当院を紹介され受診した.初診時,前頸部に白色丘疹および白色斑が集簇していた.病理組織学的に,基底層の液状変性,膠原線維の増生,均質化,真皮上層の血管周囲と間質に炎症細胞浸潤を認めたことより,硬化性萎縮性苔癬と診断した.自験例では,皮疹の新生に機械的刺激が関与していた可能性が考えられた.ステロイド外用剤の塗布を開始したところ,約3か月で皮疹は扁平化,軟化したが,顔面へわずかに拡大傾向であった.外陰外硬化性萎縮性苔癬に対するステロイド外用剤は,有効性に乏しいといわれているが,皮疹が頸部,顔面に生じた症例について過去の報告を検討したところ,治療に良好に反応する傾向があった.
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