Japanese
English
症例
Purpureocillium lilacinumによる皮膚深在性真菌症の1例
Deep Cutaneous Mycosis by Purpureocillium lilacinum
道下 和典
1
,
藤澤 彩乃
1
,
野村 佳弘
1
Kazunori MICHISHITA
1
,
Ayano FUJISAWA
1
,
Yoshihiro NOMURA
1
1富山市立富山市民病院,皮膚科(主任:野村佳弘部長)
キーワード:
Purpurecillium lilacinum感染症
,
日和見感染症
,
イトラコナゾール
Keyword:
Purpurecillium lilacinum感染症
,
日和見感染症
,
イトラコナゾール
pp.234-238
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001811
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83歳,男性。初診の1年4カ月前に間質性肺炎を発症し,プレドニゾロンを内服中。初診の1年前に左手示指基部に結節が出現し,手背,前腕に拡大したため当科を受診した。初診時,左手背から前腕にかけて大豆大の結節が多発していた。病理組織学的に,真皮中層から皮下脂肪織にかけて多数の肉芽腫性病変がみられ,異物巨細胞内に菌糸を認めた。膿の培養から得られた菌をPurpureocillium lilacinumと同定した。イトラコナゾール100mg/日の内服を6カ月間行い,皮疹は軽快した。本菌による皮膚深在性真菌症の本邦報告例は自験例を含め17例と少ないが,免疫不全患者においては,その発症に注意が必要である。
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