今月の表紙 帰ってきた真菌症・11
深在性皮膚真菌症
矢口 貴志
1
Takashi YAGUCHI
1
1千葉大学真菌医学研究センター系統化学分野
pp.1514-1516
発行日 2009年11月15日
Published Date 2009/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102174
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深在性皮膚真菌症は,感染が表皮にとどまらず,皮下組織,稀に血流にのって脳などに侵入する.その主要なものはスポロトリコーシス,クロモミコーシス(黒色真菌症)である.
スポロトリコーシスの原因菌は,Sporothrix schenckiiである.
集落の色調が黒褐色ないしそれに近い色調を示し,有性型の知られていない菌群を黒色真菌と呼んでいる.顕微鏡的には菌糸あるいは多くの場合,菌糸,分生子の両方が淡褐色から濃褐色を呈する.主要な病原性黒色真菌は,Fonsecaea属,Exophiala属,Phialophora属などである.
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