Japanese
English
症例
深在性皮膚アルテルナリア症の1例
Dermal cutaneous alternariosis
小林 三佐子
1
,
竹尾 友宏
1
,
柳下 武士
1
,
大嶋 雄一郎
1
,
渡辺 大輔
1
Misako KOBAYASHI
1
,
Tomohiro TAKEO
1
,
Takeshi YANAGISHITA
1
,
Yuichirou OSHIMA
1
,
Daisuke WATANABE
1
1愛知医科大学,皮膚科(主任:渡辺大輔教授)
キーワード:
深在性皮膚アルテルナリア症
,
イトラコナゾール
,
薬剤感受性試験
Keyword:
深在性皮膚アルテルナリア症
,
イトラコナゾール
,
薬剤感受性試験
pp.2101-2104
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003015
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88歳,女性。顕微鏡的多発血管炎のため,プレドニゾロン20mg/日を長期内服中であった。1カ月前に受傷した左手首に,小結節が多発した紅色局面が出現した。臨床像,病理組織学的所見,真菌学的検査より,深在性皮膚アルテルナリア症と診断し,イトラコナゾールを内服し,皮疹は改善した。薬剤感受性試験の結果ではイトラコナゾールのほかにアムホテリシンB,ミカファンギンナトリウムも有効と推測された。免疫抑制状態者の四肢に結節を伴う紅色局面を認めた場合,深在性皮膚アルテルナリア症を鑑別にあげる必要があると考える。また,本邦で薬剤感受性試験の実施を行っているものは自験例のみであり,今後,多数の分離株での薬剤感受性試験による検討が望まれる。
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