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Rinsho Hifuka Volume 71, Issue 9 （August 2017）

臨床皮膚科 71巻9号（2017年8月発行）

Japanese English

症例報告

イトラコナゾールの奏効した皮膚アルテルナリア症の1例 A case of cutaneous alternariosis successfully treated with itraconazole 丸裕吾 ¹ , 永山博敏 ¹ , 鈴木良夫 ² Yugo MARU ¹ , Hirotoshi NAGAYAMA ¹ , Yoshio SUZUKI ² ¹総合病院国保旭中央病院皮膚科 ²総合病院国保旭中央病院臨床病理科 ¹Division of Dermatology, Asahi General Hospital, Asahi, Japan ²Division of Pathology, Asahi General Hospital, Asahi, Japan キーワード：皮膚アルテルナリア症 , イトラコナゾール , 日和見感染症 Keyword: 皮膚アルテルナリア症 , イトラコナゾール , 日和見感染症 pp.739-743

発行日 2017年8月1日 Published Date 2017/8/1

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205191

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要約　64歳，女性．関節リウマチに対しプレドニゾロン(PSL)5mg/日を内服中であった．2012年3月から鼻根部に紅色の皮疹が出現し，徐々に左頰部まで拡大した．2013年4月当科初診時には鼻根部から左頰部にかけて紅色局面を認めた．また鼻尖部には境界不明瞭な紅斑，右頰部には紅色丘疹を認めた．組織病理学的に真皮内に類上皮細胞肉芽腫の像を認め，生検組織からの真菌培養では表面は白色毛状で裏面は全体に黄褐色で多数の斑状の黒褐色領域を伴うコロニーが発育した．スライド培養では多数の隔壁を有する棍棒状の分生子を認め，自験例を皮膚アルテルナリア症と診断した．イトラコナゾール100mg/日の内服を開始し皮疹は消退したが，肝機能障害を認めたため内服を比較的短期間で中止した．中止後も皮疹の再燃は認めなかった．