Japanese
English
症例
線状型汗孔角化症に生じた有棘細胞癌の1例
Squamous Cell Carcinoma Arising on Linear Porokeratosis
坂元 陽美
1
,
山田 大資
1
,
三枝 良輔
1
,
青笹 尚彦
1
,
藤田 英樹
1
,
門野 岳史
1
,
佐藤 伸一
1
Minami SAKAMOTO
1
,
Daisuke YAMADA
1
,
Ryosuke SAIGUSA
1
,
Naohiko AOZASA
1
,
Hideki FUJITA
1
,
Takafumi KADONO
1
,
Shinichi SATO
1
1東京大学大学院医学系研究科,皮膚科学(主任:佐藤伸一教授)
キーワード:
有棘細胞癌
,
汗孔角化症
,
線状型汗孔角化症
,
放射線化学同時併用療法
Keyword:
有棘細胞癌
,
汗孔角化症
,
線状型汗孔角化症
,
放射線化学同時併用療法
pp.1923-1926
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001089
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49歳,男性。出生時から左鼠径部に環状褐色斑が多発していた。3年前から一部隆起し腫瘤を形成した。初診時,左鼠径部に50×25mmm大の紅色腫瘤がみられ,内下方に腫大したリンパ節を触知した。病理組織学的に腫瘤部は好酸性の腫瘍細胞が密に増殖し,核異型が目立った。褐色斑部ではcornoid lamellaがみられ汗孔角化症と診断した。CT・PETで左鼠径・外腸骨リンパ節転移を疑い放射線化学同時併用療法を行った。自験例では皮疹が小児期からあったため,悪性腫瘍の母地になるとの認識が少なく,進行してからの受診になった可能性がある。悪性腫瘍が発生しうることを患者教育し,異常出現時に来院するように指導することが重要と思われた。
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