Japanese
English
症例
経管投与によるダブラフェニブ/トラメチニブ併用療法が奏効した脳転移悪性黒色腫の1例
Malignant Melanoma with Brain Metastases Successfully Treated with the Tube Administration of Dabrafenib and Trametinib
福島 英彦
1
,
沼田 茂樹
1
,
岩田 洋平
1
,
杉浦 一充
1
Hidehiko FUKUSHIMA
1
,
Shigeki NUMATA
1
,
Yohei IWATA
1
,
Kazumitsu SUGIURA
1
1藤田医科大学医学部,皮膚科学講座(主任:杉浦一充教授)
キーワード:
悪性黒色腫
,
ダブラフェニブ
,
トラメチニブ
,
簡易懸濁法
Keyword:
悪性黒色腫
,
ダブラフェニブ
,
トラメチニブ
,
簡易懸濁法
pp.1563-1566
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001597
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
77歳,男性。20年前に右胸部の悪性黒色腫を全摘した。左下肢の痺れ,構音障害を主訴に救急外来を受診した。頭部CTで多発脳腫瘍があり,脳腫瘍部の針生検を施行した。病理所見より悪性黒色腫と診断し,右胸部悪性黒色腫を原発とした脳転移と考えた。脳腫瘍組織よりBRAF V600E遺伝子変異が検出されたため,ダブラフェニブ/トラメチニブ併用療法(D/T併用療法)を検討したが,意識障害のため経口摂取が困難であった。そこで簡易懸濁法を用いた経管投与を開始した。治療開始後8日目には意識状態が改善し,28日目の頭部CTでは腫瘍の縮小が顕著であった。意識障害のため経口摂取困難な症例において,経管投与でのD/T療法は患者の日常生活動作(ADL)を向上しうる有用な治療選択肢のひとつと考えた。
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.