Japanese
English
症例
耳介軟骨炎より診断した再発性多発軟骨炎の1例
Relapsing polychondritis diagnosed from auricular chondritis
福島 英彦
1,2,3
,
岩田 洋平
1
,
杉浦 一充
1
Hidehiko FUKUSHIMA
1,2,3
,
Yohei IWATA
1
,
Kazumitsu SUGIURA
1
1藤田医科大学医学部,皮膚科学(主任:杉浦一充教授)
2よつば会クリニック,名古屋市
3福島皮フ科,名古屋市
キーワード:
再発性多発軟骨炎
,
耳介軟骨炎
,
視神経炎
Keyword:
再発性多発軟骨炎
,
耳介軟骨炎
,
視神経炎
pp.363-366
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004469
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72歳,男性。60歳で発症した気管支喘息の既往があった。両耳介の発赤と腫脹,両眼瞼の腫脹,左眼の見えにくさがあり,当院眼科を受診した。両側視神経炎と診断され,ステロイドパルス療法,プレドニゾロンにて症状は速やかに改善した。しかし,その2週間後より再度両耳介の腫脹が出現したため,当科を紹介受診した。当科で施行した皮膚生検の結果,耳介軟骨炎の像を認めたことからDamianiの診断基準に基づき再発性多発軟骨炎と診断した。再発性多発軟骨炎は症状が多岐にわたり,診断に苦慮することの多い疾患である。しかし,ときに気道狭窄や心臓弁膜症など致死的病変を合併することもあるため,繰り返す耳介の腫脹や発赤を認めた際には本症を念頭に置く必要がある。
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