カラーフォーラム
患肢温存可能であった大腿・膝ガス壊疽の1例
井上 三四郎
1
,
畠山 究
,
篠原 規恭
1国立病院機構福岡東医療センター 整形外科
キーワード:
Klebsiella Infection
,
Staphylococcus aureus
,
Streptococcus agalactiae
,
抗細菌剤
,
デブリードマン
,
大腿
,
膝
,
ブドウ球菌感染症
,
Streptococcus Infection
,
Klebsiella oxytoca
,
ガス壊疽
,
陰圧閉鎖療法
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Debridement
,
Klebsiella Infections
,
Knee
,
Staphylococcal Infections
,
Streptococcal Infections
,
Staphylococcus aureus
,
Streptococcus agalactiae
,
Thigh
,
Klebsiella oxytoca
,
Negative-Pressure Wound Therapy
pp.1074-1075
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016403087
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- 文献概要
73歳女。左大腿部痛を主訴とした。2週間前に転倒し、左膝を打撲した。徐々に左大腿・膝の腫脹と発赤が出現し、救急搬送された。X線、CTで大腿から膝にかけて広範なガス像を認め、大腿・膝ガス壊疽と診断した。第1病日に切開排膿とデブリドマンを行った。後日、病巣からStreptococcus agalactiae、Staphylococcus aureus、Klebsiella oxytocaが検出された。第4・9病日にもデブリドマンを追加した。第10~20病日まで持続陰圧吸引療法を行い、第21病日に二次縫合を行った。抗菌薬は第1~3病日にタゾバクタムナトリウム・ピペラシリンナトリウム、第5~25病日にスルバクタムナトリウム・アンピシリンナトリウム、第26~35病日にアモキシシリン水和物・クラブラン酸カリウムを使用した。その他、第3病日に免疫グロブリンを投与し、第31病日のみに高気圧酸素療法を行った。感染は鎮静化し、創も治癒した。第45病日にリハビリ目的に転院となった。
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