Japanese
English
症例
髄液のPCRにより診断し得たSegmental Zoster Paresisの1例
Segmental Zoster Paresis Diagnosed by Cerebrospinal Fluid PCR
榊原 潤
1,2
,
沼田 茂樹
1,3
,
岩田 洋平
1
,
村手 健一郎
4
,
武藤 多津郎
4
,
渡邉 宏久
4
,
山北 高志
2
,
渡邊 薫
5
,
杉浦 一充
1
Jun SAKAKIBARA
1,2
,
Shigeki NUMATA
1,3
,
Yohei IWATA
1
,
Kenichiro MURATE
4
,
Tatsuro MUTO
4
,
Hirohisa WATANABE
4
,
Takashi YAMAKITA
2
,
Kaoru WATANABE
5
,
Kazumitsu SUGIURA
1
1藤田医科大学医学部,皮膚科学(主任:杉浦一充教授)
2刈谷豊田総合病院,皮膚科
3ぬまた皮フ科クリニック,岡崎市
4藤田医科大学医学部,神経内科
5渡辺皮フ科クリニック,名古屋市
キーワード:
帯状疱疹
,
segmental zoster paresis
,
運動神経麻痺
Keyword:
帯状疱疹
,
segmental zoster paresis
,
運動神経麻痺
pp.2007-2010
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001724
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68歳,男性。10日前に発症した左上肢帯状疱疹に対してバラシクロビルの内服で治療開始した。5日前より左上肢拳上困難となり,当科を紹介受診した。左上肢の筋力低下があり,MRIで脳・脊髄炎の所見はなかったが,髄液を用いたRT-PCR法によりvaricella-zoster virus(VZV)-DNAが検出された。以上の所見より帯状疱疹による運動神経障害と診断し,ステロイドパルス療法とアシクロビル20mg/kg/日の点滴静注を行い,治療2週間後には髄液中VZV-DNAが陰性化し,症状も徐々に改善,48週で完治した。自験例の経験より,運動神経障害を伴う重症な帯状疱疹においては,早期に診断し抗ウイルス薬の点滴投与で治療することが重要と考えた。
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