Japanese
English
症例
眼球結膜の乳児血管腫を疑った1例
Infantile Hemangioma of the Bulbar Conjunctiva
原 真理子
1,2
,
山本 有紀
1
,
白井 久美
3
,
武内 崇
4
,
鈴木 啓之
4
,
神人 正寿
1
Mariko HARA
1,2
,
Yuki YAMAMOTO
1
,
Kumi SHIRAI
3
,
Takashi TAKEUCHI
4
,
Hiroyuki SUZUKI
4
,
Masatoshi JINNIN
1
1和歌山県立医科大学,皮膚科(主任:神人正寿教授)
2日本赤十字社和歌山医療センター,皮膚科
3和歌山県立医科大学,眼科
4同,小児科
キーワード:
乳児血管腫
,
眼球結膜
,
βブロッカー
,
プロプラノロール塩酸塩
Keyword:
乳児血管腫
,
眼球結膜
,
βブロッカー
,
プロプラノロール塩酸塩
pp.83-86
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001765
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4カ月,女児。出生時より眉間に淡い紅色斑が存在し,さらに生後2週目に頭頂部と左側腹部に赤色丘疹を生じ,同時に右眼球結膜にも紅色斑が出現,徐々に増大した。眉間部はサーモンパッチ,頭頂部と左側腹部は乳児血管腫と診断した。結膜の病変は,出現時期および径が大小不同の蛇行した多数の毛細血管像,加えて他疾患が否定的なことから乳児血管腫の初期病変の可能性を考えた。生後5カ月よりプロプラノロール塩酸塩の内服を開始し,頭頂部・左側腹部の病変とともに結膜の病変も消退傾向を示した。サーモンパッチは変化しなかった。眼球結膜に生じる乳児血管腫は非常にまれで,特に初期病変での診断は困難であり,今後の症例の蓄積が望まれる。
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