Japanese
English
症例
気管狭窄をきたした声門下乳児血管腫に対してプロプラノロール塩酸塩内服が奏効した1例
Subglottic Infantile Hemangioma Complicated by Tracheal Stenosis Succesfully Treated with Oral Propranolol
阿河 弘和
1
,
高野 浩章
1
,
砂田 哲
2
,
宮澤 真理
2
Hirokazu AGAWA
1
,
Hiroaki KONO
1
,
Akira SUNADA
2
,
Mari MIYAZAWA
2
1高知医療センター,皮膚科(主任:高野浩章科長)
2同,小児科
キーワード:
乳児血管腫
,
声門下
,
プロプラノロール塩酸塩
,
βブロッカー
Keyword:
乳児血管腫
,
声門下
,
プロプラノロール塩酸塩
,
βブロッカー
pp.1150-1154
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001460
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2カ月,女児。在胎39週,3046gで出生。出生後顔面から胸部にかけて紅斑が出現し,次第に隆起拡大した。乳児血管腫の診断で色素レーザー治療を受けていたが,遷延する喘鳴が出現し,徐々に増悪した。造影CT検査で声門下に高吸収域病変を認め,気管の狭窄をきたしていた。声門下乳児血管腫の合併による気管狭窄と診断された。小児科医による慎重なモニタリングのもと,プロプラノロール塩酸塩内服を導入し,3mg/kg/日を維持量として投与し,腫瘤は速やかに縮小した。呼吸状態も改善した。その後も9カ月間維持量を継続投与中だが,有害事象はなく,良好な腫瘍縮小効果を確認した。プロプラノロール塩酸塩は,乳児血管腫に対して有効かつ安全な薬剤と考える。
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