Japanese
English
症例
多発性脳梗塞で死亡した好酸球増多症候群の1例
Hypereosinophilic Syndrome Complicated by Multiple Cerebral Infarction with a Fatal Outcome
岩本 和真
1
,
清水 誠一
2
,
盛山 吉弘
1
Kazuma IWAMOTO
1
,
Seiichi SHIMIZU
2
,
Yoshihiro MORIYAMA
1
1総合病院土浦協同病院,皮膚科(主任:盛山吉弘部長)
2同,血液内科
キーワード:
好酸球増多症候群
,
慢性好酸球性白血病
,
原発性好酸球増多症候群
,
多発性脳梗塞
Keyword:
好酸球増多症候群
,
慢性好酸球性白血病
,
原発性好酸球増多症候群
,
多発性脳梗塞
pp.1676-1680
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001635
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69歳,男性。アトピー性皮膚炎として他院皮膚科で加療されていたが,3週間前より体幹・四肢に浸潤を触れる紫紅色紅斑が出現し,拡大した。末梢血好酸球数は経過中最大で20万近くまで増加し,組織学的には真皮全層性に稠密な好酸球浸潤を認めた。未知の遺伝子異常を背景とした原発性好酸球増多症と考え,プレドニゾロン,ヒドロキシカルバミド,シタラビンの投与を行った。紅斑の軽快,末梢血好酸球数減少を認めたが,経過中早期に多発性脳梗塞を合併し死亡した。皮疹,好酸球増多を呈する疾患の鑑別は多岐にわたる。末梢血好酸球数の異常増多がある場合,好酸球による臓器障害に常に注意を払い,迅速に精査・加療を行う必要がある。
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