Japanese
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特集 熱傷
受傷原因の精査で房室ブロックが検出された灯油皮膚炎の1例
Kerosene dermatitis in whom atrioventricular block was detected upon close examination of the cause of the injury
徳永 美月
1
,
芹澤 直隆
1
,
萩野 哲平
1
,
森田 孝
1
,
岡崎 静
1
,
神田 奈緒子
1
Mizuki TOKUNAGA
1
,
Naotaka SERIZAWA
1
,
Teppei HAGINO
1
,
Takashi MORITA
1
,
Shizuka OKAZAKI
1
,
Naoko KANDA
1
1日本医科大学千葉北総病院,皮膚科(主任:神田奈緒子部長)
キーワード:
灯油皮膚炎
,
房室ブロック
,
高齢者
Keyword:
灯油皮膚炎
,
房室ブロック
,
高齢者
pp.1049-1051
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004658
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86歳,男性。自宅で給油中に転倒し右胸腹腰部に灯油を浴びた。洗浄せず灯油の浸みた衣類を着用し続け,2日後に同部に紅斑,びらんが出現し,当科を紹介受診した。灯油皮膚炎と診断し入院加療した。入院時精査で房室ブロックを検出した。受傷前,頻回に失神が生じていたことが判明し,給油中の転倒の原因も房室ブロックによる失神と考えた。ステロイドおよび抗菌薬の外用で2週間後に紅斑は消退し,びらんは上皮化した。灯油皮膚炎では合併症を発症しやすいため,早期の灯油除去と全身精査が必要である。また,再発予防のためにも受傷機転の精査,加療を行う必要性がある。
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