特集 知っておきたい肝胆道疾患診療の最近の話題
各論:非腫瘍性疾患
B型肝炎
鈴木 文孝
1
1虎の門病院肝臓センター
キーワード:
B型肝炎
,
核酸アナログ
,
インターフェロン
,
テノホビル
Keyword:
B型肝炎
,
核酸アナログ
,
インターフェロン
,
テノホビル
pp.35-40
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000009
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Headline
1 B型慢性肝疾患における治療の短期目標は,ALT値の正常化,HBV DNA量の低値,HBe抗原の陰性化が持続的に認められることである.長期目標はHBs抗原の陰性化である.
2 B型慢性肝炎に対する治療として,インターフェロン療法および核酸アナログ製剤による治療が行われている.
3 インターフェロン療法では,著効例は少ないものの,長期的には著効例からHBs抗原の陰性化例が核酸アナログ治療よりも多く認められる.
4 核酸アナログ治療は,ALT値の正常化,HBV DNA量の陰性化率は高いが,HBs抗原の陰性化率は低いため,長期投与が行われている.副作用中止はまれであるが,薬剤耐性ウイルスによる肝炎の再燃を起こす症例が少数ではあるが存在するため,注意を要する.
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