Japanese
English
症例
Mycobacterium mageritenseが検出された非結核性抗酸菌症の1例
Nontuberculous Mycobacterial Infection Due to Mycobacterium mageritense
椙村 有里子
1
,
花村 拓哉
2
,
牧 優貴
2
,
浅井 理玲
2
,
笹田 佳江
2
,
満間 照之
2
,
宮本 友司
3
,
石井 則久
3
Yuriko SUGIMURA
1
,
Takuya HANAMURA
2
,
Yuki MAKI
2
,
Rirei ASAI
2
,
Yoshie SASADA
2
,
Teruyuki MITSUMA
2
,
Yuji MIYAMOTO
3
,
Norihisa ISHI
3
1国立病院機構名古屋医療センター,皮膚科(主任:清水 真医長)
2一宮市立市民病院,皮膚科
3国立感染症研究所,ハンセン病研究センター
キーワード:
Mycobacterium mageritense
,
温熱療法
Keyword:
Mycobacterium mageritense
,
温熱療法
pp.1575-1578
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001600
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80歳,女性。顔面潰瘍を主訴に受診した。抗酸菌特異的なhsp65SおよびrpoBSのPCR解析では,抗酸菌陽性であった,塩基配列解析の結果,Mycobacterium mageritenseが同定された。レボフロキサシン投与に加えて,経過中に見つかった肝内胆管癌による閉塞性胆管炎や腫瘍熱による発熱を繰り返したことが,結果的に温熱療法として奏効したのか,治療開始から4カ月後には,顔面潰瘍は完全に消退した。Mycobacterium mageritenseは菌種の同定が難しく,診断が困難であることに加えて,明確な診療ガイドラインもないため,治療にも苦慮する場合が多い。今後のさらなる症例の集積が望まれる。
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