Japanese
English
症例
表皮囊腫と鑑別を要したPlexiform Schwannomaの1例
Plexiform Schwannoma Masquerading as Epidermal Cyst
安藤 はるか
1
,
岩橋 ゆりこ
1
,
大草 建弘
1
,
笠 ゆりな
1
,
宇野 裕和
1
,
中田 土起丈
1
Haruka ANDO
1
,
Yuriko IWAHASHI
1
,
Takehiro OOKUSA
1
,
Yurina KASA
1
,
Hirokazu UNO
1
,
Tokio NAKADA
1
1昭和大学藤が丘病院,皮膚科(主任:中田土起丈教授)
キーワード:
粉瘤
,
plexiform schwannoma
,
神経鞘腫
,
超音波検査
Keyword:
粉瘤
,
plexiform schwannoma
,
神経鞘腫
,
超音波検査
pp.1567-1570
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001598
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45歳,女性。15年前に左大腿に結節を自覚した。徐々に増大したため当科を受診した。左大腿部内側に3cm大の境界明瞭な皮下結節を認めた。自覚症状はなかった。超音波で皮下に境界明瞭で内部不均一な多房性の結節がみられた。表皮囊腫を疑い全摘した。病理組織で,真皮にいずれも線維性被膜を有する多結節性病変を認めた。病巣内には紡錘形細胞が密に増殖,柵状配列を呈し,Verocay bodyを形成していた。Antoni A領域を主体とするplexiform schwannomaと診断した。本症の発生頻度は神経鞘腫の約5%と比較的まれである。類似する組織所見を呈するplexiform neurofibromaとは悪性化率や合併症に違いがあり,鑑別が重要である。
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