Japanese
English
症例報告
臀裂部に生じた有茎性plexiform schwannomaの1例
A case of pedunculated plexiform schwannoma arising on the intergluteal cleft
小山 明日実
1
,
鳥居 秀嗣
1
Asumi KOYAMA
1
,
Hideshi TORII
1
1東京山手メディカルセンター皮膚科
1Division of Dermatology, Tokyo Yamate Medical Center, Tokyo, Japan
キーワード:
plexiform schwannoma
,
S100蛋白
Keyword:
plexiform schwannoma
,
S100蛋白
pp.335-339
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206940
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要約 52歳,男性.臀裂部に大豆大の一部びらんを伴う有茎性の結節を自覚し当科を受診した.局所麻酔下に全摘したところ,病理組織学的には真皮内に紡錘形細胞が柵状に配列し,胞巣状病変を形成していた.柵状に配列する腫瘍細胞はVerocay bodyを形成しており,免疫組織学的にS100蛋白陽性であり,plexiform schwannomaと診断した.Plexiform schwannomaはschwannomaの稀な亜型の1つであるが,schwannomaは皮下の圧痛を伴う弾性硬の結節として発症することが多く,本症例で有茎性結節を呈した点も特異である.有茎性結節を呈するplexiform schwannomaの報告は2000年以降本邦で4例のみであり,いずれの症例も摩擦など外力を受けやすい部位に生じていた.Schwannomaがこのような部位に発生した場合には,自験例のように特異な臨床像を示す可能性があると考えた.
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