Japanese
English
特集 血管炎・血行障害
十二指腸潰瘍による強い腹痛を伴ったIgA血管炎の1例
IgA Vasculitis with Severe Abdominal Pain Due to Duodenal Ulcer
淺沼 由美子
1
,
浦上 揚介
1
,
岡 大五
1
,
林 宏明
1
,
山本 剛伸
1
,
田中 了
1
,
藤本 亘
1
Yumiko ASANUMA
1
,
Yosuke URAKAMI
1
,
Daigo OKA
1
,
Hiroaki HAYASHI
1
,
Takenobu YAMAMOTO
1
,
Ryo TANAKA
1
,
Wataru FUJIMOTO
1
1川崎医科大学,皮膚科学教室(主任:藤本 亘教授)
キーワード:
IgA血管炎
,
第13因子活性
,
D-dimer
,
腹部超音波検査
Keyword:
IgA血管炎
,
第13因子活性
,
D-dimer
,
腹部超音波検査
pp.1675-1678
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001017
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30歳代,男性。約10日前から左足関節痛が出現し,近医で痛風として治療された。その後,四肢に浸潤を触れる紫斑,関節腫脹,関節痛による歩行困難,心窩部違和感を認め,当院を紹介受診し,即日入院となった。皮膚生検でIgA血管炎と診断した。入院時,腹部超音波検査で小腸の部分的な腸管壁肥厚を散在性に認め,内視鏡検査で十二指腸粘膜のびらんを認めた。プレドニゾロン30mg/日の内服を開始し,紫斑,関節症状は改善したが,激しい腹痛,嘔吐が出現した。腹痛増強時の超音波検査では,小腸に広範囲な壁肥厚を認めた。ステロイドパルス療法を施行し,腹部症状は直ちに改善した。IgA血管炎の腹部症状の経過をみるうえで,腹部超音波検査は非常に有用であった。
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