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特集 真菌症
スポロトリキン反応によって診断し得たスポロトリコーシスの1例
Sporotrichosis Diagnosed by Sporotrichin Skin Test
中村 かおり
1
,
福田 知雄
1
Kaori NAKAMURA
1
,
Tomoo FUKUDA
1
1埼玉医科大学総合医療センター,皮膚科(主任:福田知雄教授)
キーワード:
スポロトリコーシス
,
小児
,
スポロトリキン反応
,
イトラコナゾール
Keyword:
スポロトリコーシス
,
小児
,
スポロトリキン反応
,
イトラコナゾール
pp.1067-1070
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001441
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4歳,男児。2カ月前に右手関節部の虫刺症様紅斑に気づいた。近医で抗菌薬を投与されたが軽快せず皮疹は拡大した。スポロトリコーシス,非結核性抗酸菌症などが疑われ,当科を紹介受診した。確定診断のため2度の皮膚生検を施行するも組織中に真菌,抗酸菌要素を確認できず,培養も陰性で原因菌の検出には至らなかった。しかし,臨床像からはスポロトリコーシスが強く疑われたため,イトラコナゾール50mg/日を内服させたところ,皮疹は3カ月で消退した。治療終了後にスポロトリキン反応を施行し,陽性の確認でスポロトリコーシスの診断が確定した。本法の有用性を鑑みるに,本法はなくすべきではない大事な検査法のひとつであると思われた。
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