Japanese
English
症例
右臀部帯状疱疹により膀胱直腸障害を生じ,尿路感染症から敗血症に至った1例
Bladder and Rectal Disturbance Due to Herpes Zoster Followed by Septic Shock
白坂 木之香
1
,
吉田 真紀子
1
,
高間 寛之
1
,
大嶋 雄一郎
1
,
渡辺 大輔
1
,
梶川 圭史
2
,
中瀬古 裕乃
3
Kinoka SHIRASAKA
1
,
Makiko YOSHIDA
1
,
Hiroyuki TAKAMA
1
,
Yuichiro OHSHIMA
1
,
Daisuke WATANABE
1
,
Keiji KAJIKAWA
2
,
Yuno NAKASEKO
3
1愛知医科大学病院,皮膚科(主任:渡辺大輔教授)
2同,泌尿器科
3よもぎ台皮フ科クリニック,院長,名古屋市
キーワード:
臀部帯状疱疹
,
膀胱直腸障害
,
尿路感染症
,
敗血症
Keyword:
臀部帯状疱疹
,
膀胱直腸障害
,
尿路感染症
,
敗血症
pp.679-682
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001359
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86歳,女性。右臀部(S3~S4領域)に水疱,びらんを認め帯状疱疹と診断した。膀胱直腸障害が出現し,当科を紹介受診した。アシクロビル点滴,緩下剤内服,浣腸にて皮疹および排便障害は改善した。排尿障害に対してプレドニゾロン,ウラピジル内服,導尿を施行したが改善しなかった。自己導尿開始3日目,尿路感染症から敗血症を発症した。抗菌薬投与にて感染症状は軽快,排尿障害も改善し退院した。S2~S4領域の帯状疱疹はまれに排尿障害を合併する。大部分が2~4週間程度で改善するが,遷延する場合は自己導尿が必要である。自験例のような高齢者は自己導尿により,尿路感染症から敗血症を発症する可能性もあるため注意が必要である。
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