Japanese
English
症例
隆起性腫瘤を呈したBlastic Plasmacytoid Dendritic Cell Neoplasmの1例
Plasmacytoid Dendritic Cell Neoplasm Showing Elevated Tumors
小田 隆夫
1
,
加藤 裕史
2
,
渡辺 正一
3
,
伊藤 旭
4
,
正木 彩子
5
,
森田 明理
2
Takao ODA
1
,
Hiroshi KATO
2
,
Shoichi WATANABE
3
,
Asahi ITO
4
,
Ayako MASAKI
5
,
Akimichi MORITA
2
1春日井市民病院,皮膚科(主任:古橋卓也医長)
2名古屋市立大学大学院医学研究科,加齢・環境皮膚科
3JA愛知厚生連海南病院,皮膚科
4名古屋市立大学大学院医学研究科,血液・腫瘍内科
5同,臨床病態病理学
キーワード:
芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍
,
NK/T細胞リンパ腫
Keyword:
芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍
,
NK/T細胞リンパ腫
pp.559-562
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001323
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74歳,男性。半年ほど前から右肩部に結節を自覚,徐々に増大した。初診時,右肩部に長径60mmの腫瘍を認め,有棘細胞癌などの皮膚原発悪性腫瘍を疑い右肩部より生検を施行した。HE標本では真皮から脂肪組織レベルに小型のリンパ球様の腫瘍細胞が密に集簇しており,免疫染色の所見から血液の悪性腫瘍を疑ったが確定診断には至らなかった。全摘した標本の免疫染色の所見よりblastic plasmacytoid dendritic cell neoplasmと診断した。経過中に頭部にも徐々に隆起する20mm大の皮膚結節が出現し,これも切除した。骨髄生検では骨髄に腫瘍細胞はみられず,PETでも他の部位に病変を認めず現在経過観察中である。本疾患は比較的まれな腫瘍のひとつであり,予後が悪い。期待されている新たな治療法を含め,報告した。
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