Blastic Plasmacytoid Dendritic Cell Neoplasmの1例

Blastic Plasmacytoid Dendritic Cell Neoplasm

65歳，男性。2012年8月頃より，右頭頂部に皮下出血が出現した。その後，紅斑と皮下結節が拡大したため，11月下旬に当科を受診した。組織学的には真皮上層から下層にかけて，好塩基性に染色された大型で多形性の核をもつ異型なリンパ球様細胞が稠密にみられた。CD4，CD45，CD56，TCL-1陽性であり，blastic plasmacytoid dendritic cell neoplasmと診断した。受診から約1カ月で皮疹の急激な拡大をきたし，骨髄抑制もみられたため，化学療法（SMILE療法）を開始したところ，一旦結節は平坦化したが，その後再燃を繰り返し，治療開始から約3カ月後に好中球減少による敗血症性ショックで死亡した。本症は予後不良の疾患であり，よりよい治療法の確立が望まれる。