Japanese
English
特集 血管炎・血行障害
抗凝固療法開始後にBlue Toeで発症したコレステロール結晶塞栓症の1例
Cholesterol Crystal Embolism Presenting as Blue Toe after Anticoagulant Therapy
浜重 純平
1
,
加藤 あずさ
1
,
中島 充貴
2
Junpei HAMASHIGE
1
,
Azusa KATO
1
,
Mitsutaka NAKASHIMA
2
1独立行政法人国立病院機構岩国医療センター,皮膚科
2同,循環器内科
キーワード:
コレステロール結晶塞栓症
,
blue toe
,
LDLアフェレーシス
Keyword:
コレステロール結晶塞栓症
,
blue toe
,
LDLアフェレーシス
pp.483-487
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001304
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63歳,男性。高血圧,高脂血症,糖尿病の既往があるヘビースモーカー。3カ月前に肺塞栓症・深部静脈血栓症に対し当院循環器内科で下大静脈フィルターを留置し,ワルファリンカリウムによる抗凝固療法を開始した。1カ月前から足趾の暗紫色の色調(blue toe)が出現し,その後右第4趾と右第1趾に黒色壊死・潰瘍を認め,当科を紹介受診した。右第4趾は壊死が進行し温存不可能のため切断となり,切断趾の病理所見でコレステロール結晶の塞栓像を認め,コレステロール結晶塞栓症と診断した。禁煙,抗凝固薬中止,抗血小板薬・ステロイド内服,LDLアフェレーシスで加療し軽快した。確定診断に皮膚生検が有用で,まれな疾患ではあるが早期診断において皮膚科医の役割は大きいと考えた。
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