Japanese
English
症例報告
コレステロール結晶塞栓症の1例
A case of cholesterol crystal embolization
浜野 真紀
1
,
澁谷 修一郎
1
,
大西 誉光
1
,
渡辺 晋一
1
Maki HAMANO
1
,
Shuichiro SHIBUYA
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Teikyo University School of Medicine,Tokyo,Japan
キーワード:
コレステロール結晶塞栓症
,
経皮的冠動脈形成術
,
抗血小板薬
Keyword:
コレステロール結晶塞栓症
,
経皮的冠動脈形成術
,
抗血小板薬
pp.367-370
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102319
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要約 80歳,男性.不安定狭心症で,経皮的冠動脈形成術(以下,PCI)を施行されており,同時期よりアスピリン,クロピドグレル硫酸塩の内服を開始した.PCI後7日ほど経過した頃から両足趾に疼痛を伴う網状の暗紫紅色斑が出現し,徐々に足底にも拡大した.皮疹出現から約1か月後の皮膚生検の結果,真皮下層から脂肪織の血管内に紡錘形の裂隙を認め,コレステロール結晶塞栓症と診断した.原病のため,抗血小板薬の内服は中止できず,プレドニン®(以下,PSL)25mg/日の内服を開始し,その後PSL20mg/日に漸減した.皮疹の再燃はみられなかったが,うっ血性心不全を合併,腎前性腎不全を併発し,3回透析療法を行ったが,感染のコントロールがつかず,敗血症を合併し,永眠した.
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