Japanese
English
症例
外傷性動脈損傷後の血腫に対して外科的処置を要した1例
Subcutaneous Hematoma Caused by Traumatic Arterial Injury Treated with Surgical Approaches
澤田 理絵
1
,
加藤 裕史
1
,
坂井田 高志
1
,
堀尾 愛
1
,
森田 明理
1
Rie SAWADA
1
,
Hiroshi KATO
1
,
Takashi SAKAIDA
1
,
Ai HORIO
1
,
Akimichi MORITA
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科,加齢・環境皮膚科学(主任:森田明理教授)
キーワード:
血腫
,
closed degloving injury
,
deep dissecting hematoma
Keyword:
血腫
,
closed degloving injury
,
deep dissecting hematoma
pp.239-243
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001218
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57歳,女性。外傷により右大腿動脈の分枝を損傷,出血性ショックとなり当院に救急搬送された。造影CTにて右大腿動脈分枝より出血を認め,同日動脈塞栓術を施行したが,巨大皮下血腫による皮膚の壊死を疑われ,第5病日に当科へ転科となった。出血の安定後,血腫の除去を行い,感染兆候がないことを確認した後に陰圧閉鎖療法へ移行,第62病日に分層植皮術を施行した。外傷性皮下血腫にて外科的治療が選択される疾患としては主に,deep dissecting hematoma,closed degloving injury,コンパートメント症候群があげられる。これらに対しての明確な治療方針は確立されていないが,各々の病態をよく理解し,その症例にあわせた治療方針を早期に決定することが大切であると考える。
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