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特集 水疱症・膿疱症
アダリムマブ投与後に汎発性膿疱疹を呈したクローン病の1例
Crohn’s Disease with Generalized Pustulosis Occurring After Adalimumab Administration
南原 優希奈
1
,
鳥居 秀嗣
1
Yukina MINAMIHARA
1
,
Hideshi TORII
1
1独立行政法人地域医療機能推進機構東京山手メディカルセンター,皮膚科(主任:鳥居秀嗣部長)
キーワード:
クローン病
,
アダリムマブ
,
抗TNF-α抗体製剤
,
paradoxical reaction
Keyword:
クローン病
,
アダリムマブ
,
抗TNF-α抗体製剤
,
paradoxical reaction
pp.198-201
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001208
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23歳,男性。5カ月前にクローン病と診断され,アダリムマブの投与を開始した。3週間前から全身に瘙痒を伴う皮疹が出現し,当科を受診した。体幹・四肢,顔面に膿疱を混じる孤立性の紅色丘疹が多発していた。膿疱の細菌培養は陰性であった。病理組織学的に表皮の肥厚と表皮内に好中球が集簇した膿疱を認めた。ステロイド外用で皮疹は改善・増悪を繰り返し,現在もアダリムマブの投与は中止せず,ステロイド外用を継続中である。一般的に抗TNF-α抗体製剤投与後に乾癬様皮疹を呈するparadoxical reactionはよく知られている。アダリムマブ投与後に乾癬様皮疹ではなく,汎発性膿疱疹を呈した症例は少なく,興味深いと思われた。
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