Japanese
English
症例
多発性皮膚表在型血管粘液腫より診断に至ったCarney複合の1例
Carney Complex Diagnosed from Multiple Superficial Angiomyxoma
玉理 紗帆
1
,
壷井 聡史
1
,
田中 麻衣子
1
,
河合 幹雄
1
,
秀 道広
1
,
有廣 光司
2
Saho TAMARI
1
,
Satoshi TSUBOI
1
,
Maiko TANAKA
1
,
Mikio KAWAI
1
,
Michihiro HIDE
1
,
Koji ARIHIRO
2
1広島大学病院,皮膚科(主任:秀 道広教授)
2同,病理診断科
キーワード:
Carney複合
,
表在型血管粘液腫
,
心臓粘液腫
Keyword:
Carney複合
,
表在型血管粘液腫
,
心臓粘液腫
pp.2045-2048
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001128
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24歳,女性。15歳時,乳頭と右大陰唇の皮膚腫瘍を切除し表在型血管粘液腫と診断された。20歳頃より顔面,体幹部に弾性硬の常色~紅色の結節が生じ,摘出術を施行された。病理組織学的検査では,真皮から皮下にかけて多結節状に粘液を伴って腫瘍が疎に増生し,腫瘍内には小型の紡錘形間質細胞を認めた。これらの所見は表在型血管粘液腫に一致したが,腫瘍が多発するためCarney複合を疑い精査したところ,顔面の点状の色素斑と心臓粘液腫を認めた。内分泌疾患は合併していなかった。以上よりCarney複合と診断した。皮膚表在型血管粘液腫が多発する場合は,Carney複合を鑑別にあげ,積極的に全身検査を行うことが重要である。
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