Japanese
English
症例報告
表在性血管粘液腫の1例
A case of superficial angiomyxoma
秋好 茜
1
,
小川 純己
1
Akane AKIYOSHI
1
,
Junki OGAWA
1
1日本鋼管病院皮膚科
1Dermatological Department,Nihon Koukan Hospital,Kawasaki,Japan
キーワード:
表在性血管粘液腫
,
myxoma
,
Carney's complex
Keyword:
表在性血管粘液腫
,
myxoma
,
Carney's complex
pp.589-592
発行日 2010年7月1日
Published Date 2010/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102668
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要約 37歳,男性.下腹部に生じた表在性血管粘液腫(SA)を報告した.臨床的に,径30×20×27(高さ)mm,だるま状に隆起し,弾性軟で,表面に毛細血管拡張と皮下の浸潤を伴った紅色透明調の腫瘤を呈していた.皮下の浸潤を含め,脂肪組織の深さで切除した.病理組織学的に,真皮から皮下組織に結節状ないし小葉状に粘液様物質の沈着を認めた.病変内では小~中等大の血管腔が増生し,双極状ないし星芒状の核をもつ異型性に乏しい紡錘形細胞が散在していた.粘液基質はアルシアンブルー陽性で,ヒアルロニダーゼで消化された.紡錘形細胞は,免疫組織学的にビメンチンおよびCD34陽性,デスミン,α-smooth muscle actin,S100陰性であった.SAの不十分な切除例では再発が報告されており,MRIなどによる術前の評価が重要であると考えられた.
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