Japanese
English
症例
COL1A1-PDGFB融合遺伝子が検出された萎縮性隆起性皮膚線維肉腫の1例
Atrophic Dermatofibrosarcoma Protuberans with the Fusion Gene COL1A1-PDGFB
武重 千沙
1
,
佐々木 駿
1
,
末木 博彦
1
,
大畑 千佳
2
,
名嘉眞 武国
2
Chisa TAKESHIGE
1
,
Shun SASAKI
1
,
Hirohiko SUEKI
1
,
Chika OHATA
2
,
Takekuni NAKAMA
2
1昭和大学医学部,皮膚科学講座(主任:末木博彦教授)
2久留米大学医学部,皮膚科学教室
キーワード:
萎縮性隆起性皮膚線維肉腫
,
atrophic DFSP
,
COL1A1-PDGFB融合遺伝子
Keyword:
萎縮性隆起性皮膚線維肉腫
,
atrophic DFSP
,
COL1A1-PDGFB融合遺伝子
pp.1927-1931
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001090
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30歳,女性。小児期から腹部に米粒大の瘢痕様皮疹を認め,徐々に増大してきた。初診時,右腹部に2.0×1.8cm大の暗紅褐色紅斑を認め,中心部は陥凹し萎縮性紅色局面を呈していた。病理組織学的に,紅斑部の真皮は顕著に菲薄化し,線維芽細胞様の紡錘形細胞が錯綜し増殖していた。脂肪小葉隔壁にも同様の紡錘形細胞の浸潤がみられた。紡錘形細胞はCD34陽性,第XIIIa因子陰性,遺伝子検索でCOL1A1-PDGFB融合遺伝子が検出され,萎縮性隆起性皮膚線維肉腫と診断した。本症は臨床所見のみでは診断が困難であり,免疫組織化学染色に加えてCOL1A1-PDGFB融合遺伝子の検出が診断の根拠となる。
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