Japanese
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特集 これだけは知っておきたい間葉系腫瘍
臨床例
一部に萎縮,陥凹を伴った隆起性皮膚線維肉腫
Dermatofibrosarcoma protuberans with atrophic and depressed appearance
平井 由花
1
,
田代 康哉
1
,
北見 由季
1
,
渡辺 秀晃
1
,
中田 土起丈
2
,
末木 博彦
1
Yuka Hirai
1
,
Yasuya Tashiro
1
,
Yuki Kitami
1
,
Hideaki Watanabe
1
,
Tokio Nakada
2
,
Hirohiko Sueki
1
1昭和大学医学部皮膚科学講座
2昭和大学藤が丘病院皮膚科
1Department of Dermatology, Showa University School of Medicine
2Department of Dermatology, Showa University Fujigaoka Hospital
キーワード:
隆起性皮膚線維肉腫(DFSP)
,
萎縮型(atrophic variant)
Keyword:
隆起性皮膚線維肉腫(DFSP)
,
萎縮型(atrophic variant)
pp.406-409
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002021
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・隆起性皮膚線維肉腫(dermatofibrosarcoma protuberans : DFSP)は硬結として初発し,結節を形成する例が多い.
・今回,われわれはこうした典型的な症状に加えて,病変内に萎縮,陥凹が認められた例を経験した.
・臨床的に萎縮がみられた部位では,病理組織学的に真皮の菲薄化が認められた.
・萎縮性病変を伴うDFSPの本邦報告例を検討した結果,比較的若年層の体幹に好発する傾向がみられた.
・真皮の菲薄化がみられた部位では腫瘍細胞が皮下脂肪組織から筋膜直上まで浸潤していた.こうした腫瘍細胞の下方への浸潤によって真皮が菲薄化し,萎縮性病変や陥凹が形成されると考えた.
(「症例のポイント」より)
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